2014年12月

2014年12月26日

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私が見ているだけでこれまで4年連続で繁殖期を迎えていたこのフィールドですが、今年はどうやら別の場所に移ったようです。みんな出払ったように今夜は1頭も会えませんでした。
もしかするとこの森のどこかで今日あたりメスのムササビが1日限りの発情日を迎えているのかもしれません。 それはそれで今年のデータとなるので無駄にはなりません。

何よりも嬉しいのは、ムササビに恋をした人々が連日ここへ集まり、たくさんの方々と出会う機会となったこと。私のツアーに参加された方、別の森でムササビを観察している方、この森で鳥を見ている方、虫を見ている方、動物園で働いている方、インタープリターをされている方、初めて会う人同士がみんな自分の森の経験から出てくる話しをしながらお互い学んでいる、次に会う約束をしたり「また明日!」と言いながら帰っていく。 寒い中ムササビが見れなくてもみんなが笑顔でした。

一年の終わりにこんなにもたくさんの良い出会いがあるとはムササビには本当に感謝するばかり。
不思議な森のいきものムササビ、私はどうすればお返しが出来るだろう。

 

2014年12月19日

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今夜ようやくムササビたちの森が騒がしくなりました。顔を見せてくれたのは5頭、来たのはおそらく6頭、繁殖期がやってきたようです。とはいえ明日からの動向を見ないと何が起こるかわからないのが森の物語です、とりあえず今夜のご報告。

今夜会えたムササビのうち2頭が出産経験のない少女でした、ひとりはいつもの耳の切れた↑の個体、もうひとりは始めて会うムササビです↓。

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オスたちの騒ぎは今日始まったばかりです、メスムサがまだ発情していないのを知ってのことかオスたちはメスのそばを通り過ぎてオス同士で追いかけっこやケンカを繰り広げていました、ここで脱落し死んでいくムササビもいることでしょう。
強い遺伝子を残していくこととはなんて厳しい生き方だろう、こんなかれらに対して「保護してあげる」なんて言葉は本当にそぐわないと心底思うのです。

さて、明日からどんなフォーメーションで観察すればいいのか・・・。忙しくなりそうです!


 

2014年12月16日

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10日ほど前からゴルフ場のバンカーはあちこちこんな足跡でにぎわっています。
ジャンプしたり急に方向転換したり寄り添ったり。どうやら足跡は2頭分しかないようです。
あんまり大きな足跡なのでコース課のおじさんが「これ・・・、クマかや?」とガラケーで撮った写真を見せに来たほど。


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どうやらテンのようです。
踊るようなその足取りはまるで「嬉しくてしかたない!」と言っているようです。
キツネなどはこれからの季節、恋人とじゃれあいながらデートをするそうですが、テンもそうなのかな。

夜のゴルフ場は絶対に誰にも見つからない場所。こうして普段は会えない野生動物たちがたくさん活動しているということは、ゴルフ場は知らず知らずも「保全」という道を歩き始めているということです。
そんなことを職場の人々に浸透させていきたいと思っているのです。
 

2014年12月14日

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エコツアー「ムササビたちのコンテスト」を終えました。講師は熊谷さとしさんに勤めていただきました。
私自身は 熊谷さんのガイダンスは1年ぶりだったのでとても楽しみでした。「途中でフィールドサインのとこで振るからな」と言われていたのですが、うまく話せましたかね私?
内容は申し分なく生態系のしくみ、なぜ身近に野生動物が棲んでいるのか、ムササビの森での役割、外来生物の問題など、小道具も飛び出しながらのお話しで子供達も楽しそうに学んでいました。

メインのフィールドですが、レギュラー巣から出た1頭だけ・・・、まだ繁殖期には早かったようです。
というのも、去年も一昨年もその前も繁殖期前に森が静かになる期間がありました。そうなると1頭も見られないという日もあるのですが、1頭だけでも出てきてくれて参加者のみなさんも「野生だもの〜」と理解してくれていたので、よかった〜!ムササビ、どうもありがとう!
でも本当に見せたかったのです、あの頭上を十数頭がぶんぶん飛び交う最高のコンテストを!!

ツアーでは時期を外してしまいましたが、まだまだこれから始まるコンテストを見守っていきますので、興味のある方はご連絡ください、ご案内します。ただし観光気分や野生動物に理解のない方はお断りします。 

今回は本当に嬉しい出会いがたくさんでした、私のほうがたくさんの収穫をもらえてなんとも感謝のツアーでした!

2014年12月04日

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飯能にある大河原工業団地を知っていますか?ここは大規模に山を伐採して作られた広大な原っぱです。
今では少しずつ工場が建ち始め、夜でも工場からの巨大なライトが空を照らしています。

森を伐ればそこには太陽が当たり草が生えます、それを喜ぶのは草食動物たちです。
シカ、ノウサギ、ネズミたちが この人間が提供したサラダバイキングを楽しみに毎晩やってきます。
こうしてかれらはたくさんの食料を蓄えてここで繁殖期を迎えることになります。
アラスカでは、クマやオオカミを養っているカリブーたちは前年芽生えた草の 種類量で今年の頭数が決まるのだそうです。
一頭一子しか産まないシカがそこまで増える原因を根本から考えてみれば、以外と簡単にかれらとの和解策が浮かんでくるかもしれません。

大河原地区でシカ柵をせずに畑をしている会社のおばちゃんとの会話。
「シカに食べられないの?」
「ホウレンソウは全部食われっちまったけど、あいつら小松菜はぜんぜん食わねんだ」
「インゲンもあいつらの高さのもんは食われたけどなぁ、あいつらの首が届かねえインゲンをウチらで食ったった。」
「キャベツもブロッコリーもあいつら食わねえもの、そういうもん植えればいいんだよ。水菜もいっぱいあるよ、明日もってきてやるよ〜」
「やった〜〜!!」


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(山肌から見た工場、この向こうにはまだまだ広大な草原が広がっています)