2017年04月

2017年04月26日

4:26:2017 Nkid

ムササビの森にもようやく親子を観察できる季節がやってきました。
天然樹洞を失ったこの森は、著しく頭数が減り、昨年は親子を見かけることができませんでした。
この親子の住む巣箱は、掛けてからちょうど1年目。お母さんに合格点をもらえたようです。

向かいの巣箱にもメスがいました。
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オスと違い、メスは縄張りを守ります。同じフィールドにメスがいるということは、この母親と彼女は親子の可能性があります。
Mさんの庭に棲むムササビで観察されたヘルパー行動、前年産まれの娘が母親の子育てを手伝っていました。ひょっとするとこのメスも同じ行動なのかもしれません。出巣後も親子と付かず離れず、何度も啼き交わしていました。

母上

お母さんはお母さんで、面白い食生活を見せてくれました。↑
アカマツの折れた枝元をガリガリと齧っていました。食べているのは樹皮なのか、松ヤニかそれとも形成層なのでしょうか。
いずれにしてもこの枝元はやがて侵食され、いつか遠い未来に樹洞となるでしょう。ムササビは森と共に生きているのだと実感させられます。

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(上が子供、下がお母さん)
子供にライトを当てると、すぐにお母さんが子供のそばへ来て警戒、子供は茂みに隠れてしまいます。
今夜はこんな写真でお終い、いつかとてもいい写真が撮れたなら、それはお母さんが私に許してくれたプレゼントだと思うことにします。




2017年04月06日

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ゴルフ場での仕事を終えてクラブハウスへ戻ると、同僚が私を待っていました。

「4番ホールのOBにタヌキみたいなのが死んでたよ!」

4番のOBといえば電柵沿いなのですが、以前カメラをここへ仕掛けたとき、タヌキやキツネやネズミが多く写ったけもの道なのでした。
私はその時点では、電柵に鼻などが触ってびっくりして気絶していただけなのではないかと考えました。

現場に着くと、確かにタヌキが寂しく横たわっていました。おそらく死んでから3〜4日は経っている様子です。 
死因はなんだろうと考えました。毛並みは綺麗、痩せているわけでもなく、歯は摩耗している様子もない若々しい健康そうなタヌキです。

実は上の写真、私が気の毒に思い、スミレの咲く場所まで運んで撮ったものです。
私が現場に着いてすぐに撮ったのはこちらの写真なのです。

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傍らにゴルフボールがありました。
200メートル以上飛ぶボールが上空から落ちてくれば、バットで殴られるほどの威力は軽くあるだろうと思います。
「まさかなぁ。。。」とも思いましたが、結局、そんなことが起こってしまったのかもしれません。

タヌキは夜に動くいきものだと思われがちですが、人々の目に触れないところで昼間でも行動していたりします。 

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こちらはゴルフ場で子育てをしていたタヌキです。ザリガニをくわえて帰ってきたのですが、この場所から池までは100メートルあります。 午後2時に仕掛けカメラに写っていました。

2017年04月03日

晴れて気持ちのいい今日は、昼からN寺ムササビたちのお宅をチェックに出かけてきました。
駐車場に着くなり、造園のおじさんが遠くから手を降ってくれます。

「今日は休みか〜?」

「うーん!ムササビたちに子供が産まれているか、みーにーきーたーよ〜!」

これだけでおじさんたちは私が何を始めるのか分かってくれています。

「お墓に、ニホンミツバチいるぞー!」

これは、養蜂家の魔法使いMさんに「知らせろ」の合図です。

「墓地に巣を作れば、苦情が出る前に殺虫剤をかけなければならない、ミツバチだって気の毒だ」

というおじさんの気持ちは本当に美しいと思います。
電話をして5分とたたない内にMさんが軽トラを飛ばしてやってきてくれました。
さすが魔法使い、明日の朝イチで作業に来てくれるそう。

さて巣箱のチェック。
境内の3つの巣箱はあるメスが縄張り内に治めているようで、いつも1箇所にしか入っていないのですが、今日は珍しく2箇所にムササビがいました。

駐車場
(おそらくこのムササビが新参者。駐車場巣にて)

起こしてしまいました、ごめんね!!
やっぱり夜に来ないと子供の確認は難しいようです。

山頂へ登ると、この時期日本へ渡って来るタカを観察していたカンちゃんと久しぶりの再会。
カンちゃんは私が小学校の頃から知っている近所の優しいお兄ちゃん。
先程まで私がムササビの食痕を探していた場所で、ふと羽を拾い上げました。

「フクロウの胸の羽だよ」

食痕ばかりを考えていたのか、全然気が付きませんでした。

「同じポイントなのに見ているものがそれぞれ違うんだね」

そう、これが多様性なのですよね。。。

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(今日見つけた食痕、コナラの春芽、この他マツグミもありました)

駐車場へ戻り車のエンジンをかけると、待っていたようにおじさんたちが小屋から顔を出しました。

「どうだったー子供!」

と言ったおじさんはいつもは「俺、動物興味ねぇもん」と言っています。それは子供の頃からさんざん飯能の自然に慣れ親しんだおじさんだからこその言葉なのは想像できます。
巣箱を掛けてからは、「今日はどこに入った?」「こないだ顔だしてたぞー」などと聞かせてくれます。

みんながみんな、自然に興味を持っていなくてもいいのです。
ただ、「この巣箱はあの人が思いを込めて掛けたものだから」とか「この巣木を伐ったらあの人が悲しむだろうな」と思ってくれるこの地元の人々、私にとっては、今日登場したこんな人々こそが、飯能の宝なのです。